もうやらない。
何が起こったのかを記録してこう。
粒状ドライアイスとの出会い
いつも利用するスーパーでアイスを買ったら、ドライアイスの機械が新しくなっていました。
これまでは粉状のドライアイスだったのが、新しい機械から出てきたのはさらさらの粒状!
炭酸水を自家製造する我が家では、日夜、簡単に炭酸水をつくれる方法を模索しています。
粉状のドライアイスでは、まあできなくはないですが、つくりにくい。
ペットボトルの細い口から中にドライアイスを入れる必要があり、やけどの心配もしながら、なかなか困難な作業です。
そこに粒状のドライアイスを入手。
これは入れやすそう!
ヤバい!内圧が高すぎる!
1リットルのペットボトルに水を900㏄入れ、慎重に粒状ドライアイスを投入。
明らかに入れやすい!
あの白い煙がモウモウと湧くなか、おそるおそるふたを閉めて、ふりふり。ドライアイスは小さくなりながらもガスを放出し、水に溶け込んでいくのがわかります。
炭酸水をつくるときには、水の温度が低いほど炭酸ガスが溶け込みやすく、強炭酸になります。
水道から出てくる水温では、限界まで溶け込ませても弱炭酸にしかならないので、ガス注入と水の冷却が同時にできる(できそうな)ドライアイス製法は、一石二鳥と踏んでいました。
しかし。
ヤバい!内圧が高すぎる!
ドライアイスが炭酸ガスに生まれかわり、ペットボトルを内から強く圧迫します。
パンパンというかカチカチという感じ。
ふりふりして水に溶け込ませなければなりません。
ボンベから炭酸ガスを注入する通常の製造方法では、ボンベとペットボトルの圧力の関係で、ここまで圧がかかることがありませんが、個体が気体になるドライアイスの場合は、容器のキャパを気にしてくれないようです(これはあとから考察したこと)。
個体=ドライアイスがあればあるだけ、気体=炭酸ガスを発生し続けるのです。
とにかく激しくふりふりして、発生した炭酸ガスを水に溶け込ませ続け、ドライアイスの形がなくなると、内圧も下がり、なんとか危機を脱しました。
できた!
できた!炭酸水の味は?
わたしたちくらいになると、ふたを開けたときのプシュ感で、炭酸の強度がわかります。
あ、これは微炭酸やな。
温度は少し下がったものの、十分に冷たくはなっていません。
もう少し入れた方がいいな。
男はすぐに調子に乗る。その代償。
次は俺がやりたい、と次男。
もう全部入れようぜ、俺はやらんけど、と長男。
まあいけるやろ(何が?)、と見守るわたし。
さっきの倍量を入れて、再度チャレンジ。
先ほど綴った考察は、すべてが終わってから整理したことなので、この当時はなにもわかっていませんでした。
ただ、ドライアイスを増やせば、冷たい強炭酸が得られるのでは、という単純な好奇心だけ。
一気に内圧は高まり、一瞬にしてヤバい状況に。
ふたを抑えるのに必死の次男。ふりふりも忘れて、ふたを下に向けて顔を背け、シンクの中で必死に抑え込む。
そして。
どっかーん!
ペットボトルはどこだ!
わたしは思わず顔を背けるも、大量に(と感じた)水が顔がかかりました。
何が起こったんだ!
ペットボトルはどこだ!
あたりは水浸し。ペットボトルは見当たらず。うずくまる次男。
わたしと長男は立ち尽くしていました。
次男はうずくまりながら、
「・・・ペットボトル、そこ」
床に落ちていたペットボトルは空っぽでした。
そうか、ふたがはずれて、水が噴き出したのか。
「あ。天井に穴があいてる」
ロケットが飛んだんだ
ペットボトルのスクリュー部分が少し割れていました。
内圧に耐えられず、破損したのでしょう。
発生した炭酸ガスが水を押し出し、噴射。
噴射した水が推進力となり、ペットボトルは上空を目指したのです。次男の右上腕をかすめて。
キッチンは水びたし、次男は右上腕に打ち身を負い、天井には穴があきましたが、もうちょっとダメージが大きかった可能性を考えると。
次男のもっと深刻なダメージ。冷蔵庫のガラストップ。新調してまだ数年の断熱ペアガラス窓。地元の陶器市で買った作家さんの食器たち。
まだラッキーでした。
自家製炭酸水は、安全第一で
ドライアイスは炭酸ガスになると体積が増えます。
どのくらい?
なんと!
750倍!
ドライアイス1gで500mlの炭酸ガスになったという実験もありました。
今回は、大騒ぎの笑い話で済みましたが、ふた部分が破損してロケットになってくれなければ、ボトルをそのものが破裂・飛散してもっと重篤な事故になった可能性もありました。
不幸中の幸い。我が家としてはいい経験になりました。
キッチンの床をふき、次男の右上腕にシップを貼り、天井の穴は白い布テープでふさぎました。
もうやらない。
炭酸水は安全につくりましょう。
今日もよい一日を!Have a nice day!
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