鍋や飯ごうでお米を炊いて、最初から「感動レベル!」だった方は、かなりの幸運の持ち主です。
「期待したほどではない」「なんかおいしくなかった」「大失敗だった」など、何度かやってみても、うまくいかないこともある、「鍋炊きご飯」。
なんだか尻込みしてしまう・・・。苦手意識。
だけど、これからも、鍋炊きごはんや飯ごうで炊かなければならないときがやってくる方へ。
- 失敗するというのはどういうことか、
- その原因と、
- そうなってしまった場合の食べ方(リカバリー)、
- 次に失敗しない方法
を解説します。
予習や復習に、参考にしてください!
基本の炊き方はこちら
失敗ってどんなこと?
米が柔らかい・・・
好みの硬さよりちょっと柔らかい、から、べちゃべちゃでおかゆに近い、までさまざまな状況があります。
原因
お米に対して、水が多かったのだと思われます。
研いだ後、5分ほど水切りをして、米の約1.1倍の水(体積比)です。
3合だと540ml(450g)の米を研ぎ、5分ほど水切りをして、600mlの水につけて浸水。
お米のコンディションにもよります。
特に新米は、もともとの水分が多いので、水は少なめでよいです。米と同量の水でOK。1:1で。
リカバリー
残念ながら、ここから、水分を飛ばすことはできないので、やわらかくてもおいしい料理に切り替えましょう。
おかゆ、雑炊、リゾット、お茶漬けなど。
多少の柔らかさで、メニューがカレーなら、みんなに配膳してから、全混ぜしてから食べるように促すと、多少ごまかせます
ごはんの水気が多い分、ちょいと塩を追加すると、なおGOOD!
おすすめ!汁かけご飯
我が家で人気の汁かけご飯は、やわらかいごはんでもおいしいです。
しゃぶしゃぶ的な料理の残り湯(ゆで汁)は必ず汁かけご飯に使います。
冷しゃぶのゆで汁、鶏ハムのゆで汁など。
だしが出ていて、めちゃめちゃうまいです。
捨てているとしたら、もったいない!
次に同じ失敗をしないために
水加減に気をつけましょう。
子どもに任せた場合は、目視チェックし、明らかに怪しい場合はやりなおしても。
水切りも意外に重要です。
米に芯が残っている!
見た目はいいけど、食べてみると芯が残っていて食べにくい。おいしくない。なんとかなりそうなんだけど、どうすればいいんだろう・・・。そんなとき。
原因
- お米に対して、水が少なかったかも
- 浸水時間が不十分だったかも
- 蒸らし時間が足りなかったかも
リカバリー
リカバリーはできますが、意外に手間がかかって、難しいです。
パエリヤやリゾットのイメージで、フライパンで再調理(グレードアップ)します。
フライパンにごはんを広げ、水を足して、フタをしたり、はずしたりしながら加熱していると、やがていいところまではいきます。
アレンジ案
白ごはんで復活を図るより、調味料や具材を入れて、グレードアップを目指す!
- ケチャップ+具材→パエリヤ風
- 牛乳+塩→リゾット風
- 水(または出汁)+塩+卵→おかゆ、雑炊
実際は芯が残っている米粒(表面)と、まあまあ炊きあがっている米粒(表面以外)が混在しています。
全体を混ぜると、ムラができますが、仕方ありません。
じっくりお世話をすれば、おいしく食べられます。
が、再調理の時間や具材がない場合は、我慢して食べる、かですね。
パエリヤ風とリゾット風は、材料ロスの上塗りリスク、おかゆと雑炊は増量リスクありです!
次に同じ失敗をしないために
水か時間が不足した「生煮え」が原因です。時間に余裕を持ちましょう。
- お米に対して、水が少なかったかも
→落ち着いて水の量をチェック!・・・実際は米の計量ミスが多いです。 - 浸水時間が不十分だったかも
→30分は浸水したい - 蒸らし時間が足りなかったかも
→10分は蒸らしたい。フタは極力開けない。
コゲちゃった!
きちんとやったのに・・・というよりも、目を離してしまった、油断した、ほかのことで気をとられていた、ということはよくあります。でも、悔いてもしかたありません。あせらず対処!
原因
強火の時間が長すぎました。
リカバリー
あせって全部を混ぜるといけません。
いけるところを丁寧に取り出し、こげた部分は食べない。
生きている部分はおいしいです。こげ臭はついているかもしれませんが、許せるレベルでしょう。
困るのは、食べられる量が減ってしまうこと。
我慢するか、ほかの食材で埋めるか、もう一度炊きなおすか。状況によりますね・・・。
次に失敗しないために
火にかけてから、5分が経ったら、炊き具合を確認するようにしましょう。タイマーが便利。
カセットボンベが少なくなっていたり、風で弱ってたり、の「火力ダウン」にいち早く気づくこともできます。
薪で起こした強火でも、鍋や飯ごうの中に水があるうちは決してこげることはありません。
こげるのは、水がなくなってから、なお強火で焼き続けたとき。
目を離していると、鍋から出ているのが、湯気なのか、煙なのかが一瞬わかりません。
あっ!と思ったら、とにかく、すぐに鍋を火からおろし、フタを開けて中身を確かめましょう。
→水が見えたら、火に戻して引き続き加熱。
→水がなかったら、フタをして蒸らし工程。コゲ被害が少ないことを祈るだけです。
なんだかおいしくない
できた!けど、つやがない?食べてみると、硬さはOK、芯も残ってない。だけど、期待したほどでもない。というか、なんか全然おいしくない。鍋炊きごはんは「感動もの」なんじゃないの?そんなとき。
原因
沸騰まで時間がかかりすぎたのだと思われます。
3合では、10分以内が目安です。
- フタがずれていて蒸気が逃げていた
- 沸騰段階で、フタを開けすぎた
- 火力が弱かった
炊飯器でも、内蓋をし忘れると、かなりおいしくないお米が炊けます。
同じ理由ですが、温度が逃げ、圧力が下がると、沸騰まで時間がかかります。
リカバリー
お米の固さはそこまで悪くないはずなので、チャーハンやチキンライス、混ぜご飯、汁かけご飯、ふりかけなど、味付けをすればOK。
カレーなら、そのままいきましょう!
次に同じ失敗をしないために
火加減に気をつけ、一気に沸騰する環境を整えましょう!
- カセットボンベは、たっぷり残量のあるものを使う!
- 屋外だと、風の影響でカセットコンロの火が不安定になりやすいです。
→風よけを考えましょう! - キャンプの熱源だと、炭ではなく薪の火で炊きます。
→火と鍋の距離も注意しましょう! - ふたがずれていないかをチェック!
- 飯ごうの場合は、フタに重石をのせる
←沸騰工程でフタが浮いてくるのを防ぎます
まとめ
結果はいろいろですが、まとめると、おさえたいのはこの4点。
- 水加減
- 浸水時間
- 強火の時間
- 蒸らし時間
ごはん炊きに集中できるといいのですけどね。
メモをつくって、誰かに任せると、結構一生懸命お世話をしてくれますので、おすすめです。
経験を重ねて、いつでも、どんな状況でも、おいしいごはんが炊けるようになるといいですね。
鍋炊きご飯は、米食文化に暮らすわたしたちの基本のライフスキルですから!
一度や二度、うまくいかなくても、大丈夫!
今日もよいごはんを! Have a rice day!
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